そいつはそのまま木吉センパイを斬り殺すとか、そういうつもりはなかったようで、
我に返った日向センパイがそいつに刀を向けるとあっさり木吉センパイから刀を抜いて鞘におさめる。
日向センパイをみて、「ああ、ここの筆頭家老さんちの」って興味なさそうに、でも日向センパイのことを知っていて。
「おいおい出世したな、何やったんだよ」って木吉センパイをちゃかす。
日向センパイが「オマエ何者だ、人んちの領地で何ウチのもの傷つけてんだよ」って刀をそいつに向けたまま尋ねる。
するとちゃかしたまま「オレは客人だぜ?ここの連中は自分達が呼んだ客に刀を向けるのが礼儀なのか?野蛮だな」って言う。
木吉センパイが刺された所を押さえながら刺された痛みもあるかもしれないけど、
それでも今まで日向センパイが見た事ない目をそいつに向けると、


そう言って結局名乗りもせずに笑いながらそいつは立ち去って、寧ろこっちが斬り殺したいけど、
さっきの客人っていうのが気になって、それにそいつよりも今は木吉センパイの事が一番で、
慌てて「大丈夫か」って日向センパイがかけよるんだけど、やっぱり大怪我してるから木吉センパイ大丈夫な訳がなく。
急いで木吉センパイを安全な所へ運ぶんだけど、あの訳の分からない木吉センパイを傷つけたヤツの言ったことが凄い日向センパイ脳内をぐるぐる。

20110105